(1)シャープのリストラ
シャープは経営再建のために、社員のリストラを進めてきましたが、経営陣の交代により経営戦略に注目が集まっています。シャープは雇用の確保を掲げてきましたが、経営陣の投資失敗により多額の赤字を計上しており、債務超過寸前になっています。
シャープの増資報道がありましたが、シャープ決算予想 銀行員とドンブリ勘定の真相(3)であり、隠れ借金の年金債務処理も必要になります。
(2)シャープ提携戦略が迷走
シャープはホンハイとの提携が報道されていますが、提携に失敗しており、その理由はIGZO液晶の技術流出を懸念したことも報道されていました。
シャープは中国企業にIGZO液晶の技術供与する可能性が報道されていますが、ホンハイとの提携交渉による時間の空費となぜ中国企業であるのかは説明がないですね。
シャープはサムスンに出資を要請しましたが、サムスンに事業売却の際の優先交渉権があると報じられていますので、生産技術供与についても対象であれば技術供与報道は空振りかもしれないですね。
(3)南京中電熊猫信息産業集団有限公司(CECパンダ)と合弁の可能性
シャープ中国にIGZO液晶の技術流出を、2013年6月26日朝日新聞デジタルが、シャープ、中国大手と液晶合弁 IGZO技術供与も視野を報じているので見てみましょう。合弁相手は、2009年に亀山第1工場(三重県亀山市)のパネル生産設備を売った経緯がある「南京中電熊猫信息産業集団有限公司(CECパンダ)」。15年にも大型工場を南京市内で稼働させる。
シャープは、南京中電熊猫信息産業集団有限公司(CECパンダ)と合弁の可能性が報じられていますが、中国企業との提携により液晶の技術流出の可能性が懸念されますね。
(4)中国企業から液晶の生産技術供与の資金を得る
シャープは生産技術を供与する見返りとしてCECパンダから数百億円を得て、その一部を新工場の運営会社への出資に回す。
シャープは、中国企業から液晶の生産技術供与の資金を得ることを発表していますが、カントリーリスクの高い中国企業と提携を行う理由を説明する必要がありそうですね。
シャープは中国で大型工場を稼動させるようですが、生産技術供与の資金が運営会社への出資になりますので、手元に入る資金がどの程度になるのか注目ですね。
(5)シャープ堺工場の液晶生産計画変更か
工場では当面、テレビ用大型パネルをつくり、シャープもパネルの一部を買い受ける。将来はスマートフォン用の中小型液晶づくりも視野に入れ、シャープが世界で初めて量産化に成功した高精細、省電力液晶「IGZO(イグゾー)」の技術も供与する方針だ。シャープは堺工場を分社化後、ホンハイとの共同出資により液晶工場を運営していますが、液晶パネルの買取を行っています。
シャープは中国にIGZO液晶の技術流出リスクがありますが、中国に生産工場を集中するのか並存体制を維持するのか、報道だけでは経営戦略がよく分からないですね。
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