シャープの業績悪化と混迷は、経営陣の投資判断や提携交渉失敗が原因ですので、カンパニー制の導入が、すぐ復活に繋がることはないと思います。
組織をカンパニー制に再編
シャープが社内の意思決定を迅速にするために、組織をカンパニー制に再編する事を決めました。日経新聞2013年1月1日7面が報じています。
シャープは2013年4月にもカンパニー(社内分社)制を導入する検討に入った。テレビや白物家電など商品分野ごとの事業本部を中心とした現在の組織を3~4のカンパニーに再編し、独立採算を徹底する。(日経新聞)経営再建中のシャープが、組織再編を発表しています。新組織は、2013年4月が一つの時期として示されている事から、2013年度からの開始を一つの目処として進めている事が分かります。
シャープ製品のブランドに危機が、プラズマクラスターのイメージ悪化で感じるのですが、画期的な商品が開発できるのかどうかは注目したいと思います。
経営陣の意思決定が遅いのでは
経営悪化は現場社員の責任とは別
本社部門もスリム化し、意思決定のスピードを上げて業績回復につなげる。(日経新聞)管理人が、気になるのは組織再編の目的です。シャープ倒産か買収のどちらかに、追い込まれつつありますが、これは経営陣のミスであり組織や現場の責任ではないと考えています。
巨額投資は役員でなければ決めれない
シャープは堺工場を中心とした、過剰投資による業績悪化が指摘されていますが、平社員や課長レベルで数千億円の投資を決めることは不可能でしょう。堺工場投資の失敗と業績下方修正の繰り返しにより、株価が低迷しており、シャープとホンハイ提携難航の理由となっています。
ホンハイとの増資引受と提携交渉も、担当はシャープの首脳陣であり、経営陣の責任です。このような理由から、シャープがカンパニー制を採用する事が、経営再建に大きな力を発揮するのか、疑問です。
シャープ新組織に再編
シャープには現在、テレビや携帯電話、白物家電、太陽電池、液晶パネルなど16の事業本部がある。(日経新聞)
新しいカンパニー制では、商品分野か、法人向けや一般消費者向けなど顧客分野でくくりなおす方針。各カンパニーのトップには対象事業の人事、商品開発などの権限を持たせる計画だ。(日経新聞)シャープの組織再編について見てみましょう。デジタル家電の現状と今後について、シャープとパナソニックの違いを比較しましたが、シャープの特徴はデジタル家電の偏重です。
シャープは投資を液晶テレビ、液晶パネルに集中して失敗しましたが、売上高のほとんどをデジタル家電事業などが占めている事が分かります。
さらに、海外投資のうち、シャープ太陽電池は撤退する方針であり、昨年度219億円の赤字を計上しています。
シャープは組織再編を発表しましたが、経営陣の失敗が、シャープの業績悪化に拍車をかけています。それを考えると、シャープの特効薬になる事は、期待にしにくいのではないでしょうか。
いろいろと組織をいじっているわけですが、10数年前につくった錆びた人事評価制度(チャレンジとか地域限定)を 改めない限り現場の士気は上がらないでしょう。
返信削除経営陣と同じで責任をとらないSAPも残ってますし
>匿名さん
削除こんばんは^^
仰る通りと思います。組織を、少しいじったからと言って、再建の特効薬にはならないと思います。
SAPは経営管理システムのことを指しているのでしょうか?
http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/1201/25/news075.html
一定の管理職以上で机上の空論(ミーティング)していても
返信削除従来通りの結果しか出ないと思います。
目のつけどころが高い雲上からではユーザー(取引先)の気持ちに
触れることすらできません。
元来シャープの人事評価制度は欠陥・不満も多く
どちらかといえば事業部(工場)社員向けに構築されているため
正当な評価を受けれず上司の都合で昇格が決まっていくため
本当に優秀かつやる気のある社員を減少させている。
大当たり~
削除>匿名さん お二人。
削除こんばんは^^
ご指導ありがとうございます。
シャープは社内の問題をどこまで、解決できるのか気になりますね。
仰る点は、再度浮上するために、極めて重要ですね。