シャープiPhone5減産の影響がひどい

シャープのiPhone向けの生産工場の亀山第1工場(三重県亀山市)の生産量が4割減少しています。シャープにiPhone5減産の影響がでていることが分かります。


シャープの業績への影響

シャープは営業利益200億円、銀行融資も可能と2012年第3四半期決算について報道されています。2012年10月~12月ですので減損損失を計上しなければ、2012年第3四半期決算に影響は無いでしょう。シャープは営業黒字報道を否定していますが、決算発表が気になるところです。

シャープは、アップルのiPhone向けの専用ラインを持っていますが、2013年1月14日の日経新聞は大きな減産があることを報じています。

アップル向けスマホの液晶パネル生産量が半減

スマートフォン(スマホ)用の液晶パネル大手が今月から、米アップル向け製品の減産に入った。「iPhone(アイフォーン)5」の世界販売が計画を下回っていることに対応。
(日経新聞)
世界最大手のジャパンディスプレイと2位のシャープが、1~3月の生産量を合計で当初計画の半分程度に減らす。(日経新聞)
シャープのiPhone向けの液晶パネルが、当初計画の半分に減る事が報道されています。シャープの液晶パネル受注量が、具体的に報道されているので見てみましょう。

液晶パネル3000万台程度が減少

iPhone5向けパネルは、ジャパンディスプレイとシャープ、韓国のLGディスプレーの3社が供給している。アップルは1~3月期に計約6500万台のパネルを発注する計画だったが、半分程度に減らすことを通告したもようだ。(日経新聞)
アップルは6500万台のパネル発注を半分程度に減らすことを通告していますので、甘く見ても、3000万台程度は減少するのでしょう。アップルが、iPhone5などで大量に液晶パネルを中心とした部品を調達している事が分かります。

シャープiPhone5向け亀山工場で減産

亀山第1工場で減産の影響

シャープもiPhone5向け専用の亀山第1工場(三重県亀山市)の生産量が、1~2月はフル稼働に近かった昨年10~12月に比べ4割減少する。(日経新聞)
シャープの亀山工場は、テレビからiPhone5向け専用に変化していますが、1社に依存する事で大きな影響を受けています。シャープ取引先からIGZO失速の指摘が2012年11月にありましたが、IGZOを生産している亀山第2工場について、見てみましょう。

 亀山第2工場で需要開拓

アップル向け以外の中小型パネルを生産する亀山第2工場(同)で、ノートパソコン向けの需要開拓などを進め、アップル向けの減少を補うことを目指す。(日経新聞)
シャープの銀行との約束の一つに、IGZOは亀山第2工場で生産されていますが、2012年10月の時点で工場稼働率は4割前後と苦戦が伝えられていました。

シャープのIGZOの報道を見ると、アップル向けは技術の突出で不都合が現れていますが、新規販売先開拓の目は出ているようには見えます。
シャープiPhone5減産量が多いため、専用ラインの亀山第1工場の影響がひどいようです。シャープの亀山第2工場や他の製品で埋める事ができるのか注目したいと思います。

シャープ亀山工場内部とアップルの真相(8)を見ると、アップルが1000億円の出資を行った専用ラインは、アップル製品以外の製造は困難のようですね。

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