中高年の再就職シャープ

中高年の再就職について、シャープを退職した方の話を見ると、希望退職がマネープランにとって重要であったことが分かりますね。シャープは残留して欲しい社員に、希望退職を認めていなかったようですが、社員流出は防げなかったのかもしれないですね。

(1)40歳、50歳の再就職とリストラ

大手企業のリストラにより、40歳、50歳の中高年リストラが注目されています。シャープ、パナソニック、ソニーは、液晶パネルやプラズマパネルから撤退が早かった電機メーカーと比較すると、結果論で言えば無謀な設備投資を行っていました。

大手家電メーカーのリストラは、日本政府が為替レートの円高ドル安を黙認した結果でもありますが、役員が責任をとっていないことでも共通していますね。

(2)リストラと希望退職した社員の再就職活動

 中高年リストラとシャープの真相で、自己都合退職と希望退職に分けることで人間関係が悪化している点を見ていきました。シャープについて、日経ビジネス2013年4月9日で、30代~50代の社員の再就職活動の違いと転職について見てみましょう。
転職活動は順調に進んだのか。
C氏:私は30代ということもあり、比較的順調に進んだ。希望退職の対象外だと分かった時点で動き出したので、転職希望者そのものが少なかったのかもしれない。
シャープ社員のC氏は、希望退職の対象外となっていますが、シャープは会社に残留しており社員には希望退職を原則、認めなかったようですので優秀な方なのでしょうか。

シャープが希望退職を認めなかったことで、優秀な社員の転職が成功ししたとすれば、競争力の低下が気になるところですね。

(3)50代のシャープ社員が再就職を決断した理由

A氏:50代なので贅沢は言えない立場。給与水準にこだわらなければ、何とかなったというのが本音だ。私自身、転職先の給与はシャープ時代の約半分になることを受け入れた。退職金の加算でローンを繰り上げ返済すれば、給与が半分になってもやっていけるというメドが立ったことで転職に踏み切れた。子供が就職していたことも、決断するうえで大きかった。 
B氏:私自身もかなり苦労したが、なんとか見つかった。ただ、給与そのものはシャープ時代から下がっている。
50代のシャープ社員は、再就職により給与が半分になっていますが、決断した理由について見てみましょう。
  • 転職により給与がシャープ時代の半分
  • 希望退職による退職金の加算でローンで繰り上げ返済
  • 子供が就職
シャープ社員は、希望退職のお金でマネープランの変更を行うことに成功しており、自己都合で退職した社員とこの点でも差がありそうですね。

(4)企業文化は風通しが悪いこと

シャープの経営について聞きたい。元従業員から見て何が原因だったのか。 
B氏:液晶事業に傾倒しすぎたことは、社員から見ても疑問に感じてしまう。だが、方向性が間違っていると感じても、幹部に進言できないような雰囲気が社内にはある。 
C氏:明確な商品戦略がない。しばしば指摘されることだが「良い技術は市場で受け入れられる」と過信している部分は社内でも感じる。液晶部門に所属していて不安だったのは、新型液晶である「IGZO」を旗印に事業を立て直そうとしている点。仮に、IGZOで液晶事業が復活したら、今後も液晶が中心になりそうなのが怖い。
シャープの企業文化について指摘がありますが、風通しはかなり悪かったようですね。よい技術であっても代替製品や費用対効果、歩留まりや生産効率の面を考えると、シャープの考え方が変化するのかどうか注目ですね。シャープ希望退職者の真相に続く。

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4 件のコメント:

  1. 中高年の再就職2013年12月5日 22:24

    どこの会社でも、傾く会社は、同じような傾向だと思いました。
    液晶に傾斜し過ぎておかしいと思っていても誰も進言できない雰囲気というのは、危険信号ですね!

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    1. >中高年の再就職さん
      中高年の再就職さん、こんばんは^^
      シャープだけでなく、多くの会社に似たような傾向はあると思いますが、難しい問題ですよね。

      シャープの経営再建だけでなく、雇用問題にどのように取り組んでいるのかについても注目していきたいと思います。

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  2. 50代の再就職者です。こんなサイトがあったとは驚きです。
    在職中は最終が亀山勤務でした。いい職場でしたが、円高でコストが合いにくて苦労した思い出が印象深いです。
    シャープの真似をしながら一方で妨害していた某S社には思い出す度ににいろいろ腹が立ちます。
    色々言われてるみたいですが、経営陣のあり方に疑問を持ったのは2001年前後でしょうか。その前にも前兆がありました。
    私と同時に若い社員も辞めたのでそのことでびっくりしたこともあります。イノベーションを生かして輝いていたあの風土にもう一度戻って欲しいと思うのは私のノスタルジアでしょうか。
    再就職は、大変でした。技術職ですが、年齢のこともあり近畿周辺で60社は応募してました。実際に面接までに行けたのはたったの4件です。
    全国規模で応募した人もいます。
    就職してもそこは厳しい現場です。タフネスも要りますし、中小だと個人の失敗が即経営問題に関わることにもなります。
    これを別の見方をすれば仕事のやりがいとも受け取れるでしょうね。
    何にしても実力未知数な人にもとの職場ほどの給与を出してくれる程世間は甘くありません。
    今までいい環境だったんだな、恵まれて居たのだなと感謝できるなら、キャリアを積んで人より倍の人生を歩めると考えるのも良いかもしれません。
    自分で企業できるなら尚良しです。OBの中にはたくさんの起業家も居ます。私の知人もそこに行きました。
    尚、就職活動中はせっかくなのでライフワークや好きなことにも是非打ち込んでください。人生無駄なことなんて何もないですよ。

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    1. >匿名さん
      匿名さん、こんばんは^^
      シャープのファンとして、シャープが佳境のときに様々な情報が飛び交っていたので、公開情報を基に整理しようと考えた次第です。

      シャープなど、日本を代表する輸出企業は、民主党政権の円高政策で採算が悪化していましたよね。
      私の知っている企業では、デリバティブの損失や韓国企業との競争条件悪化により、倒産したりリストラを行っていた企業を複数存じ上げています。

      シャープなど、日本企業は某S社などの経営支援を行ってきましたが、結果的に日本人が大量失業する結果となりましたよね。
      シャープと言えば、金バッジプロジェクトなどがイノベーションを促進する代表事例としてよく言われていましたが、液晶重視の経営戦略失敗により、全てが水泡になったという印象があります。

      日本企業の代表として、電機メーカーは言われてきましたが、終身雇用は幻想ということなのでしょうね。
      シャープを退職された後に、再就職で挑戦を決意された匿名さんは、人生が生まれ変わったような体験をされたのでしょうね。

      中小企業は、匿名さんの仰るとおり、個人の失敗が倒産に直結すると言っても、過言ではないように思えます。
      民主党不況の中で輸出企業だけでなく、デリバティブによる為替予約を行ってきた輸入企業も大量に倒産しました。

      シャープを退職後、匿名さんのように、新たな道を踏み出した方のお話は、これからの道を検討している人にとって新たな指針になると思います。
      シャープと言えば、ソフトバンクの孫正義さんを支援したことを思い出しましたが、ベンチャー精神が根底にはあったのでしょうね。

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