シャープ倒産危機 中間決算赤字 半年で4000億円

シャープの中間決算が、大幅に赤字になるようです。8月に業績の下方修正を行ってから、今回で2度目。会社の信用は、ますます失われるでしょうね。



日経 シャープ赤字4000億円と発表 下方修正は2度目

シャープ最終赤字4000億円 4~9月、予想の2倍 在庫評価損が膨らむ
10月25日日経新聞1面

 シャープの2012年4~9月期の連結最終損益は4000億円前後の赤字となったようだ。液晶パネルなど在庫の評価損を計上するほか、将来の税負担軽減を見込んで計上していた繰り延べ税金資産を取り崩すため、赤字額は従来予想の約2倍に膨らむ。同社は人員削減などリストラを進めており、経営資源を競争力のある中小型液晶パネル事業などに集中して早期の業績回復を目指す。
SHAPの業績が大幅に悪化しているようです。
会社の業績予測を大幅に上回っており、従来予想の約2倍と大幅に修正しています。

 従来予想は2100億円の赤字(前年同期は398億円の赤字)だった。下方修正は8月に続き今期2度目。4~9月期の最終赤字は2年連続となる。損失として積み増すのは評価損や繰り延べ税金資産のほか、追加の人員削減などに必要なリストラ費用で、合計2000億円弱。
下方修正を8月に行ったところであり、連続した下方修正が銀行の融資姿勢にどういった影響を与えるのか注目したいと思います。

液晶など主力工場の稼働率低迷が継続

 4~9月期の売上高(従来予想1兆1000億円)と、本業の業績を示す営業損益(同1300億円の赤字)はほぼ計画通りだったもようだ。
売上高と影響損益が計画通りということですので、減損か他の損失をだしたのかもしれないですね。

 ただ、液晶など主力工場の稼働率が想定以上に低迷している。米アップルのスマートフォン(高機能携帯電話=スマホ)向けに中小型パネルを生産する亀山第1工場(三重県亀山市)では本格稼働が当初予定の今春から9月までずれ込んだ。タブレット向けなどの最新パネルを手掛ける同第2工場(同市)の稼働率も3割程度に低迷した。
新型液晶パネル工場の稼働率については、既に報道されています。

シャープが8月に発表した2013年3月期の業績予想でも、連結の営業赤字1千億円に対し、液晶事業はそれを上回る1050億円の赤字を見込む。大口販売先の確保は、9月に銀行に提出した経営再建策の柱の一つになっている。 
世界のパソコン市場で上位を占めるHP、デルとの契約がまとまれば、IGZOを生産する亀山第2工場(三重県亀山市)の稼働率は、現在の3割程度から5割を大きく上回る水準へと上昇し、液晶事業の業績改善につながる見通しだ。
問題は、9月に銀行に提出した、経営再建策が早くも、未達の可能性が濃厚になった点でしょうね。銀行も多額の追加融資をしており、貸倒引当金を積み増す必要がでてきているのか、注目が必要と思います。

三菱UFJ銀行・みずほコーポレート銀行にも、FGの株主がいますしね。

市場は折込み済みか

 4~9月期の業績が下振れしたことで、13年3月期通期の最終損益も従来予想(2500億円の赤字)から下方修正する公算が大きい。
これだけ、業績が悪化すれば通期の業績も下方修正が濃厚でしょう。

ただ、CDSがとんでもない数値になっており、既に業績悪化は折込み済みだったのでしょうね。



9月に銀行に経営再建計画を提出していますが、それらも含めて、信用されなくなってきていたのでしょう。10月から一層、値が伸びていますね。それまでも、高い値が続いていましたが。

 シャープは液晶テレビやパネルの不振が響き、12年3月期に約3760億円の最終赤字を計上した。短期負債の借り換えに必要な資金の融資を受けるため、今年9月末に全社の2割に当たる1万人規模の従業員削減などを柱とする再建策をまとめた。今期下期(12年10月~13年3月)に営業損益を黒字転換、14年3月期には通期での最終黒字化を目指している。
下期に営業損益を黒字転換と発表していますが、本当に可能なのでしょうか。

シャープ倒産の影響 取引先企業の特徴 2012年10月25日

シャープの取引先と、従業員は、多数にのぼります。
業績予想の訂正を行うのならば、速やかに行うべきではないでしょうか。

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