鉄道模型Nゲージなどを取り扱っている河合商会が倒産しました。自己破産直前までに、売上高が急減しています。ホビー好きのユーザーがいるので、長く続けられる業種と思うのですが、長期の超円高による犠牲の一社ということなのでしょうか。
会社概要
取扱商品
河合商会の特徴としてあげられるのは、輸出入の双方を手掛けていたということであると思います。加えて、業界がホビーですので、生活必需品ではありません。
従って、景気の影響や為替の影響を受けやすいとも言えます。
中国向けなど輸出で業績拡大
輸出関連の売上が好調であったようですね。
売上伸張とありますが、前年比の数字は記載されていません。
ただし、他の報道と比較すると、それが如実に現れます。
売上高が3分の1以下に激減
2003年8月期は、中国など輸出関連で売上を伸ばしていますが、リーマンショックと得意先の倒産で、一気に売上高が3分の1以下に急減しています。
2003年8月期 売上高
約9億円
↓
2009年8月期 売上高
約2億4000万円
↓
2011年8月期 売上高 約2億5000万円
在庫の抱え方は不明ですが、仮に1ヶ月分の在庫を抱える経営スタイルをとっていたとすると、相当な量の在庫過剰になっていたことが予想できます。
下記の1ヶ月はあくまで、推定です。卸だともっと多いと思いますが、取り扱い商品も特殊ですし、ひとまず1ヶ月と仮定しました。
2003年8月期 在庫推定(売上 一か月) 約9億円×(1/12)=
約7,500万円
↓
2009年8月期 在庫推定(売上 一か月) 約2億4000万円×(1/12)=
約2,000万円
↓
2011年8月期 在庫推定
(売上 一か月) 約2億5000万円×(1/12)=約2,083万円
為替についても、アジア向けは、おそらくドル建と思います。
リーマンショック以降の売上急減、その後の業績伸び悩みも、円高により輸出向けの採算が合わなくなったことがその一因ではないでしょうか。
長期の円高の影響による倒産が示唆されており、この会社も民主党政権の犠牲者と言えますね。少し気になるのは、デリバティブに手をだしていたのかどうかも気になっています。
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