(1)減損損失による赤字
日本の大手電機メーカーである、ソニー、パナソニック、シャープの赤字が注目されていますが、その原因は減損損失でした。シャープは工場稼働率の低下により減損損失が発生していましたが、分社化により工場稼働率が上昇しており、減損損失の発生は防げているようですね。
(2)シャープ堺ディスプレイプロダクトが赤字
シャープ堺工場が赤字であることを、2013年4月15日の日経新聞が報じているので見てみましょう。シャープと台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業が共同運営する堺ディスプレイプロダクト(シャープの旧堺工場、堺市)の2012年12月期の税引き損益(決算期変更のため9カ月決算)は74億円の赤字だった。シャープは堺工場を分社化後、ホンハイとの共同出資に切り替えましたが、業績は赤字であったようですね。決算期が2012年12月期のため、12月31日時点よりも現在のほうが、円安ドル高が進んでいますので輸出の割合が気になりますね。
(3)赤字の発表は官報であり、シャープが自主的に公表せず
15日付の官報に掲載した決算公告で分かった。シャープは堺工場の赤字を、プレスリリースを通じて自主的に公表していなかったようですね。シャープ広報戦略はコンサルタント会社に委託 怪しい報道事例を見ましたが、株価に悪い影響を与えないように情報コントロールしていた可能性が高いですね。
シャープは堺工場の出資を継続していますが、シャープ中国にIGZO液晶の技術流出を覚悟して工場建設を行うことが2013年6月に報道されています。シャープが堺工場や亀山工場を、どうするのか言及がないため、経営戦略がよく分からないですね。
(4)堺工場を分社化
シャープは昨年7月に旧堺工場を本体から切り離したが、引き続き37.6%出資している。シャープのテレビ事業をホンハイが再建(6)を日経新聞が報じており、工場の稼働率は上昇しているようですね。シャープとホンハイは、堺工場の液晶パネルを用いて、液晶テレビやスマホを製造しており、最終製品を含めた利益率が気になりますね。
(5)連結業績予想に織り込み済み
シャープの連結経常損益の下押し要因となるが、「すでに13年3月期の連結業績予想に織り込んでいる」(広報)という。シャープは、連結業績予想に織り込み済みのようですが、積極的に情報開示をしていないですね。シャープの株価は回復しつつありますが、決算が確定した時点でプレスリリースをしたほうが好ましいのではないでしょうか。
シャープ サムスン提携で下請けの真相(3)を見ると、かなりの割合をサムスンに依存しており、下請工場となっていることが分かりますね。
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