年内に亀山第2工場をフル稼働に
11月12日の読売新聞の報道を見てみよう。タブレット型多機能端末などの中小型パネル向けにIGZOを生産してきた亀山第2工場(三重県)の稼働率を、現在の3割程度から、年内にもフル稼働に近い水準に高め、収益力の強化を図る。シャープは、亀山第2工場の生産能力を高めると発表した。シャープの倒産可能性は銀行との約束を守るかどうかに左右されるが、提携先など工場稼働率を高める方法を見つけたのであれば、いいニュースと言えるのではないか。
使用用途
具体的には、医療機関が使うコンピューター断層撮影法(CT)装置や、ハイビジョンよりも高精細の画質が求められる映像機器、コンピューターグラフィックスを多用するゲーム用モニターなどに活用する。今回、シャープの販売先としてあげられているのは、使用用途は専門のモニターであると言える。普通のテレビ向けではなさそうだ。
受注サイズは比較的大型
すでにメーカーなどから30型前後の大型パネルを受注しており、年内にも量産、出荷できる体制を整えた。液晶パネルのサイズは、中小型サイズと比較すると、かなり大きい。気になるのは、受注した量だ。シャープの亀山第2工場の稼働率を考えると、かなりの量なのだろうか。報道では明らかではない。
報道で気になる点
シャープ株報道の注意点として、マスコミへの巨額の広告費がある。さらに、シャープ提携報道の真相が片山会長(元社長)の暴走だった点だ。その事を踏まえると、今回の報道で気になる点がいくつかある。
まずは、読売新聞以外に今の所、報道がないことだ。シャープ倒産回避の提携交渉もマスコミ報道をシャープ広報が打ち消す形をとっている。
また、シャープ株価は倒産とIGZOが厳しいことを盛り込んでおり、日経ビジネスでは「今期中にIGZOが本格搭載される可能性はゼロだ」と指摘されている。
シャープ株価への影響
新型液晶の株価への影響は気になるところだ。現状、シャープ株は、目標株価が下げられている。シャープ株価の今後と原因を見ると、本格的に、新型液晶の量産が進むのであれば、経営陣の整理を先に進めるべきではないだろうか。
- 新型液晶の販売価格
- 新型液晶の歩留まり
今回の読売新聞の報道で気になるのは、上記の2点だ。
シャープ倒産危機にアップルが23億ドル支援したという、指摘がある。
もしも、アップルもシャープ支援に協力的であれば、銀行の社内格付けが格下げされているが交渉の余地がうまれるかもしれない。
シャープ新型液晶を大型も量産すると報道されたが、その続報がでるのか注目したい。
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