出資条件の見直しで合意
前回の、シャープ経営危機の原因(1)の続き。2012年11月20日2面危機の電子立国、シャープ混迷1より。シャープとホンハイは出資条件見直しで合意した。しかし、シャープとホンハイの発表は食い違い、関係者に混乱を招くことになった。その原因は、シャープのガバナンスが原因であったようである。シャープと鴻海(ホンハイ)の発表
ホンハイは、出資条件見直しと発表
その日の夕方、鴻海(ホンハイ)は台湾証券取引所に「シャープと出資条件の見直しで合意した」との情報開示した。台湾市場では、シャープの株価が下がるにつれ「高値づかみ」の批判が高まり鴻海の株価も落ち込んでいた。郭はそれを止めたかった。
シャープは否定
ところが、シャープは同日、否定のコメントを出した。「合意の事実はない」。「一体どっちなんだ」投資家は混乱した。この発表で、混乱した方も多いと思う。
前回の内容で、シャープとホンハイが提携見直しで合意した事が指摘されているが、なぜこうなったのであろうか。その理由は、シャープの社内事情であったようだ。
企業統治の問題
シャープには「合意した」とは言えない理由があった。片山は、12年3月期の最終赤字が過去最大となる責任を取り、3月末に代表権を返上していた。町田にも、代表権はない。「出資条件の見直し」という経営の重要事項を決める権限は、片山にも町田にもなかったのだ。
町田と片山が、郭と会談した8月3日、代表権を持つ社長の奥田隆司(59)と財務担当専務の大西徹夫(58)は金融機関をまわっていた。前日の唐突な業績下方修正の説明に追われていた。出資条件見直し発表が難航した理由は、ガバナンスの問題のようだ。決定権のない人物が、前面にでたことが提携発表が難航した原因であったようだ。シャープの銀行との約束があるが、それが大口販売先の確保である。ただし、片山氏が前面に立つことで路線が修正されたようだ。
鴻海(ホンハイ)との交渉は凍結
この事件をきっかけに、奥田は、液晶技術のエキスパートである片山に液晶事業に関わる外部との戦略的交渉を委任した。
これで、社内のパワーバランスが変わった。鴻海との交渉窓口だった町田は週に2日程度しか出社しなくなった。「ワシはもう一線を引いた身やから」。鴻海との交渉は凍結状態になる。奥田社長はガバナンスの問題をきっかけに、片山氏にシャープ倒産回避の提携交渉を委任。ホンハイとの提携交渉が後回しとなったようだ。ここから片山氏が提携交渉を積極的に進める。シャープ格下げと提携交渉(3)に続く。
いつも楽しく拝読させていただいております。
返信削除もしお時間がおありでしたら、このネタで書いてみてください。
よろしくお願いいたします。
銘柄パトロール(3):サイバーエージ、GSユアサ、日電硝、板硝子など
( http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20121127-00000053-scn-biz )
「日本電気硝子 <5214> ・・・ (11月に入り、シャープ <6753> のIGZOが失速)・・・」
>ドリアンさん。
削除情報ありがとうございます^_^
早速、検討致します。
その内容について、ご意見がありましたら幸いです^^