倒産した日本直販が、粉飾決算を行っていた可能性が報道されている。粉飾決算拡大の原因に、デリバティブの損失もありそうだ。オーナー経営者への貸付もあり、非上場企業の弊害がでたのではないだろうか。
決算の売上高を水増し
日本直販が倒産した事が報道されたが、粉飾決算であったことが濃厚だ。ポイントを整理してみよう。
- 非上場
- オーナー経営者に10億円の貸付金
- 売上高を、過去10年以上水増し
- 売上高、過大計上は計41億円
非上場の典型的な、同族企業のため、会計上のチェックが緩かったのであろう。オーナー経営者への貸付金も焦げ付いているのかもしれない。
売上高を過大計上していたという事は、配当金をいくら配当していたのかも今後のポイントになるのであろう。
トランスコスモスがスポンサー
スポンサー企業として、トランスコスモスの名前があがっている。どうやら、スポンサー企業が見つかっているようである。債権カットの割合と粉飾決算の動向が、今後のポイントになりそうだ。粉飾決算の中身によっては、一筋縄ではいかないのかもしれない。
総通の借入先が多いのがポイント
ポイントは、総通の借入先が、約20行と多いのが一番のポイントだ。
銀行ごとに、決算書や試算表を作り分けるケースがある。取引銀行が非常に多いので、一つのポイントになると思われる。
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破綻の「日本直販」、70億円粉飾情報が浮上…20年間で
しかし、デフレによる消費低迷に加え、テレビ通販は有力企業や専門チャンネルが増え、さらにネット通販も急拡大したことで減収基調をたどり、2009年9月期は年商約280億円に。デリバティブ(金融派生商品)での運用失敗も重なり、資金繰りが悪化していた。
一つ、気になるのはこの部分。
運用と書いてある事から、
デリバティブは、仕組債を指している可能性が濃厚だ。時期は、明記されていないが、リーマンショックの影響を受けた可能性がある。
仕組債のデメリットは、奈良の事例で紹介しているので、興味のある方はご参考。
日本直販の、粉飾決算の原因にデリバティブの損失もありそうだ。続報で、粉飾決算のスキームについても報じられるのであろうが、その内容を注視したい。
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