シャープの不可解な報道の事例
(1)株価を左右するシャープの報道
シャープに関する報道が、マスメディアで突然現れるときがありますが、それは株価を左右している可能性があります。シャープ倒産回避の提携報道が怪しいことを、10月に指摘しましたが、いくつか事例をあげてみたいと思います。(2)提携報道
シャープが経営再建のためにインテルとの提携交渉に注目が集まりましたが、シャープ提携報道の真相を見ると、片山会長のスタンドプレーであった事が指摘されています。(3)ホンハイとの海外工場売却交渉
シャープは海外工場売却を行う事で、手元資金を増やす事を発表していました。シャープとホンハイは、海外3工場売却で大筋合意と報道されていましたが、シャープ関係者からの情報となっており、真相は不明でした。シャープの海外工場売却は、売却交渉が難航している事を1ヶ月と経たないうちに再度、報道されています。
(4)増資報道
シャープの株価に影響を与えたと思われるのが、2013年1月1日の報道です。シャープの増資について報道されており、第3者割当増資と、劣後ローンや優先株などが検討されていると報道されています。シャープのような経営不振の企業は、経営再建案として検討がある事は当然予想されます。しかし、シャープが報道を否定した以外に続報はありませんでした。
コンサル5社と契約、広報戦略も委託
シャープの報道について、3つの事例をあげましたが他にも思い当たる方はいると思います。管理人は、シャープ株報道の注意点は東電を超えるマスコミ買収を行っている点であると考えていました。シャープの広報戦略について、日経新聞2013年1月8日の2面にコンサルタント会社に委託していることが触れられています。
経営危機に直面した企業でよく見られる光景だが、再建計画作りなど重要案件にコンサル会社が関与するようになると、生え抜きの当事者能力は希薄になる。(日経新聞)
シャープの場合は昨夏以降、立て続けにコンサル5社と契約したとされ、広報戦略なども委託。契約料に見合う知恵を部外者が提供してくれるのか、社員らが気をもんでいるという。(日経新聞)シャープは、夏以降にコンサル5社と契約した可能性が示唆されています。管理人が、シャープの怪しい報道の事例としてあげたものは、全て夏以降のものです。あくまで推測ですが、シャープが委託したコンサルタント会社の広報戦略の可能性を推測してしまいます。
シャープ経営陣の現状
緊急登板した奥田隆司社長は全社掌握の途上。台湾・鴻海(ホンハイ)精密工業グループとの資本提携交渉を仕切ってきた相談役の町田勝彦氏も、最近は影が薄い。(日経新聞)シャープの町田相談役は、シャープ経営者の失敗にありますが、町田相談役は片山会長が提携交渉の前面に立つことで週に2日程度しか出社しなくなった事が報道されています。むしろ、シャープの奥田社長が経営危機の中、全社掌握できていない事は驚きではないでしょうか。
ホンハイが資本提携実現に動く
ホンハイは最近、資本提携の実現に向けシャープに揺さぶりをかけているようだ。(日経新聞)シャープとホンハイの報道で気になるのは、シャープのテレビ事業をホンハイが再建している実績です。シャープ赤字の原因は、堺工場などの投資失敗による減損損失の計上が大きな要因ですが、ホンハイは再建に成功しています。
現在、シャープは提携交渉が難航しており、シャープ倒産か買収の選択を迫られているのではないでしょうか。
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