(1)シャープ財務悪化と提携交渉失敗
シャープは、業績悪化や年金債務の処理により、資本がさらに悪化する可能性があります。シャープの格付け格下げは、脆弱な財務体質が理由であり、ホンハイの出資により資本充実が期待されましたが、失敗の可能性が高まっています。シャープが倒産を防ぐ為には、社債償還資金を銀行から借入で調達する方法が現実的です。シャープの財務要因を考えると、銀行からの役員派遣調整は、シャープと銀行の力関係にさらなる変化が生じていることなのかもしれないですね。
(2)シャープ、みずほコーポレート銀行と三菱東京UFJ銀行から役員受入の調整
シャープが銀行役員の受け入れ調整を行っていることについて、2013年2月28日の産経新聞が報じています。
シャープが、主力取引銀行のみずほコーポレート銀行と三菱東京UFJ銀行から、4月にも経営幹部の派遣を受ける調整をしていることが28日分かった。役員に就任する可能性もあり、人選や具体的な役職を詰めている。シャープに対して、銀行が役員派遣を調整しているようですが、シャープの経営が切迫しており、銀行融資の円滑な実行とシャープ取締役会への監視機能が強まりそうですね。
(3)銀行による経営モニタリング機能
- シャープはCPや社債により市場から直接資金調達を行っていた
- 銀行は、役員派遣や貸出による企業経営のモニタリング機能がある
- シャープの巨額設備投資は、銀行の経営チェックが働かなかったことも理由の可能性がある
シャープは過去、財務が優良でしたのでCP(コマーシャルペーパー)や社債などにより市場から直接資金調達を行っていました。シャープが銀行から役員を受け入れていなかったのは、銀行借入に頼る必要がなく、財務体質が優良であったと言う事もできます。
シャープが市場から直接資金調達を行えるということは、銀行を気にする必要がないことを意味しますが、銀行による経営モニタリング機能は弱かったと言えます。
(4)シャープと銀行の力関係に変化
主力行は経営危機が表面化した2012年夏ごろから、幹部派遣をシャープに打診してきた。シャープは当初、経営の選択肢が狭まる恐れから受け入れに否定的な考えを示していた。シャープは銀行からの役員派遣に対して、2012年夏ごろは否定的な考えを示しており、この方針が転換したということは、シャープと銀行の力関係に変化が生じていることを意味します。
(5)シャープ広報と情報開示姿勢に疑問
シャープの広報戦略はコンサルタントに委託しているようですが、新聞社の決算予想報道も大幅に外れており風説の流布の疑惑は解決していません。シャープに対して、銀行は経営悪化により3600億円の融資を決定していますが、みずほコーポレート銀行と三菱UFJ銀行も上場しており株主に対する経営責任があります。シャープが銀行役員の受入により、不透明な情報開示姿勢に変化が生じるのか、注目ではないでしょうか。
シャープ役員級にみずほコーポレート銀行出身者の理由について見ると、資本増強が差し迫っており、金融戦略に失敗したことが分かりますね。
本日のサムスン提携発表はシャープ経営陣だけではなく
返信削除水面下で
銀行、証券、コンサル会社主導で誘導されたのでは
過去のソニーの例を見ても明らかに、
シャープが吸収された感が強く、一時的な資金を確保しても
国内マーケットでは不買とまでいかなくても
「もうシャープは買わない」空気が噴出し始めた。
長期的にはデメリットとなり、消費者の信用を失う。
今後の事業の再編、カンパニー制導入は会社の
解体に向かう可能性が高い。
もはやメイドインジャパンの精神は崩壊したのではないか?
>匿名さん。
削除こんばんは^^
シャープの精神は謎すぎますよね。
出資は、ただの気休めです。