イグゾーを複数の大手メーカーに供給
シャープが、画像の美しさや消費電力の少なさが特長の新型液晶「IGZO(イグゾー)」を富士通やソニー、台湾のパソコン大手エイスースに供給することが22日分かった。2013年に各社が発売するパソコンやタブレット型端末に搭載される見通し。(共同通信)共同通信が2012年12月22日に、シャープが新型液晶パネルIGZOを、複数の大手企業に供給することを報じている。
注目は、ソニーに供給する事が発表されている点だ。
ソニーとの関係修復
ホンハイは、シャープのテレビ事業をホンハイが再建に乗り出してから、ソニーとの関係修復、取引再開を重視している。シャープとソニーは、当初、液晶パネルの供給に関して提携関係にあったが、エコポイント需要で、シャープが自社テレビに液晶パネル供給を優先。シャープとソニーの関係は悪化したが、今回の液晶パネル供給の発表を見ると、取引再開に成功したのかもしれない。
パソコンなどの共同開発
経営不振のシャープはIGZOを再建のための主力製品と位置付けている。東芝など他の国内メーカーともIGZOの供給に向けたパソコンなどの共同開発を始めた。(共同通信)
米パソコン大手のヒューレット・パッカードやデルなどにもIGZOを供給する方向で調整を進めている。(共同通信)シャープが、IGZOに注力していることが、各種報道で伝えられているが、大手メーカーと共同開発や供給の調整を行っているようだ。
シャープに対する取引先の指摘
シャープが社運を賭けている新型液晶パネルであるが、シャープ株価は倒産懸念とIGZOが厳しいことを、織り込んでいるのかもしれない。日経ビジネス2012年11月12日号で伝えているが、パネル業界関係者が、今期中にIGZOが本格搭載される可能性はゼロだと語った様子が伝えられている。
また、日本電気硝子から、シャープのIGZO失速の指摘がでているようだ。日本電気硝子は、液晶ディスプレイ用の硝子を販売する会社であるため、液晶パネルメーカーの稼働率に左右される。そのため、指摘には一定の信頼性があるであろう。
シャープがIGZOについて、ソニーと契約を発表したことは、取引関係の修復に成功したという点で評価すべき点である。それと同時に、共同開発や提携、取引の話だけでなく、実際にどれだけの数量を生産するのか注目かもしれない。
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